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花だいこんの染帯


お嫁入りが決まった染帯のお仕立てが出来上がってきました。 こちらは「花だいこん※」をモチーフにした染帯です。 地色は淡鶸色(うすひわいろ)※、生地は駒塩瀬※、 技法は堰出し(せきだし)※と手描友禅を混ぜて制作しました。 葉の部分を堰出しという技法で表現しています。



※花だいこん 別名 紫花菜(ムラサキハナナ)とも呼ばれる。 中国東部や朝鮮半島が原産で、日本には江戸時代に渡来。 花だいこんと言う名前の由来は、花の色や形が大根の花に 似ていたため。大根と同じアブラナ科ではあるが大根属ではない。

※駒塩瀬(こましおぜ) 平織りの絹織物。主に高級な染帯に使用される。 厚みのある生地で、染色時の柔らかな光沢としなやかな質感が特徴。 新潟県五泉地方で織られるシンプルで清々しい生地。

※鶸色(ひわいろ) 鶸色は鶸(ひわ)という鳥の羽色にちなんだ黄緑系の色のこと。 鎌倉時代、武士の狩衣に使用され色名として定着、 現代でも使われることの多い有名な伝統色。 鶸(ひわ)とは、雀よりやや小ぶりの鳥で、 平安時代の文献から名前が見られる日本になじみの深い渡り鳥。

※堰出し(せきだし) 友禅染の技法のひとつ。 模様の外側を糊や蝋(ろう)で堰(せき)をして、 内側を彩色していく技法のことを指す。 影絵のようなシルエットが特徴。 友禅染めは模様の輪郭線が現れるのが特徴だが、 堰出しで表現された部分は輪郭線のない仕上がりとなる。


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